11/30  出発ぎりぎりまで寝ておくつもりだったのだが、興奮しているのか11時頃に目が覚める。試しにみんなに電話したらやはり起きていた。みんなやる気満々だ。何か食べようという事になりホテル近くを散策していたら「び〜ちクラブ」という建造物を発見。普通 、外観を見ればなんとなく職種くらい見当がつきそうなものだが、何が何だかさっぱりわからないその面 構えに一同とまどう。敷地に入ってなんとなく覗いていたら誰か出てきたので逃げた。15時頃、真治とテツがホテルに到着。「来なかったらイヤだな」というほのかな期待を裏切り、ちゃんと来た。しばしの休憩後、リハスタに向かう。東京にいると全員のスケジュールを合わせるのが大変だったりするんで、当日リハするのがオレ流だったりする訳だ。後半Royal Joker もスタジオにやってきてセッションなんかして盛り上がる。今回メトロではトゥモローの前に別 のイベントが入っていたので転換時間が2時間しかなかった。しかし、メトロ入りしてからのみんなの仕事ぶりは実に合理的で、それぞれが自分のやるべき事をちゃんとサクサクこなしており、そのおかげで余裕をもって開場する事が出来た。そして10時。いよいよオープンだ。クラブイベントって開場した時点でなんとなく始まっているのがお決まりのパターンである。しかし、それじゃあ満足しない我々はきっちりとしたオープニングを仕込む。45分の放置プレイの後、メトロ入り口から喋りながらの登場。たくさんのゲストの間を「やっほ〜!」などと言いながらステージに向かう。オレの気持ちはすっかり「花道を歩く杉良太郎」である。もう少しで「愛の賛歌」を歌うところだったが、8小節しか歌詞が浮かばなかったのでグっと我慢した。そしてタクロウのDJで京都トゥモローは幕を開けた。いつもは2回まわしでDJをする我々だが、今回は1回きりの真剣勝負。始まる前にはやや選曲に悩んでいたタクロウも、ノリノリのスカで飛ばしまくる。スキあらば喋ろうとして、マイクの位 置を目で確認するその姿勢もなかなかいい。次は今回のゲストバンド「Royal Joker」のライブ。オレはロックンロールには「若さ」が不可欠だと思っている。妙に経験を積んだプレイヤーの演るロックンロールは余裕があって面 白味に欠けるのだ。そういう意味でも「Royal Joker」は実にロックンロールしていた。MCで「行くぜ、バカヤロ〜!!!」と何度も叫んでいたが、さわやかな好青年にしか見えないそのキャラも良かった。ステージ上で彼等に飲まされたテキーラが、その後オレの人格を壊す事になる。そして、次にコブラの登場。この時点ですでにいい感じに仕上がっている模様で、全く無理のないコブラらしい選曲でフロアを沸せる。よくコブラはノってくるとレコードに合わせて歌い出すのだが、今回は全曲振り付けありで歌っていた。オレもフロアーでこぶしを振り上げた。「魅惑のコブラショー」の後は、初めての試みである30分の「休憩タイム」に突入。これはオレの発案なのだが、6〜7時間も何かに集中するのはややツライ。でも誰かが回したりしているのに抜け出したり喋ってばかりも気がひける。「じゃあ休もうよ」という訳だ。これ、思いのほか好評であった。その間にTシャツを自ら販売してみたのだが、その行為は元セールスマンのオレに火を付けた。ひさしぶりに「奥さん」と言ってみたかったが、誰が既婚者なんてさっぱりわからないのでグっと我慢した。しばらくして販売をみんなに任せ、そそくさとステージに戻り準備に入る。ここから「Rag Jam#002」。オレ達のセッションの時間だ。
続く